女性の年金額は男性と比べて相当低いと聞きますがどのくらいですか。また、その原因はなんでしょうか
【回答】
年金額の計算式は、加入期間と生涯の賃金額を使いますから、加入期間・賃金の差が年金額の差となります。20年以上加入している人の平均加入期間を男女別に比較すると、男性34年10か月、女性23年11か月です。賃金の平均額(推計値)は、年収で男性516万円、女性286万円です。
厚生年金の場合、20年以上加入していた人の平均受給額は約16万円、男性の平均は約19万円、女性の平均は約11万円です。国民年金のみを受給している人の平均受給額は、約4万6000円です。厚生年金ほどではありませんが、男女差はあります。国民年金だけの女性の約4割が4万円未満となっています。
この差は、少しは縮小されていくとしても、これから年金を受ける人も同様だと思います。つまり男女平等の社会にならないかぎり解消されないでしょう。また、男女格差だけでなく同性も含めての格差を解消するには、世界の多くの国で実施されている「最低保障年金制度」を創設することが必要です。